BOOKS
お勧め本
私は、かつて、15~20歳まで機械工学を学んでいました。
しかし、環境の勉強がしたくなった私は、広島大学の総合科学部に編入学しました。
そして、生態系生態学(?)の部屋に在籍しています。
そんなバックグラウンドの私は、環境のこと勉強したいけど、どこからどうやって勉強していいかあんまり分からなくて、とにかくガムシャラでした。
だから、生物とかを勉強していなかった人からみた感覚を持っているのが自分の強みだと思っています。
もちろん、授業もたくさん受けて、色々学びましたが、本もとても勉強になりました。
そんな私から見た、環境のバイブル的な本を紹介します。
ちなみにすべて持っています。
・・・なぜか女性の著者が多いのが気になります。
【自然環境全般】
「沈黙の春」
(新潮文庫・昭和49年発行)
著:レイチェル・カーソン 訳:青樹 簗一
世界で初めて環境破壊(主に合成殺虫剤の影響について)について警鐘を鳴らした本ではないかと思います。
自然の描写の表現などがとてもきれいで、著者の自然への愛情が伝わってくる本です。
「奪われし未来 増補改訂版」
(翔泳社・2001年発行)
著:シーア コルボーン, ジョン・ピーターソン マイヤーズ, ダイアン ダマノスキ 訳:長尾力 解説:井口康泉
環境ホルモン(内分泌かく乱物質)の影響ににいて、研究者、ジャーナリストなどが共著した本で、
推理小説のような感じの構成になっているため、どんどん読めてしまいます。
「沈黙の春」次に出たセンセーショナルな内容の本です。
「増補改訂版」の初めには、「不都合な真実」の著者であり、元アメリカ副大統領のアル・ゴアさんの言葉があります。
「不自然な収穫―遺伝子組み換え食品:“夢の食品”は本当に安全か? 」
(光文社・1999年発行)
著:インゲボルグ ボーエンズ 訳:関裕子
遺伝子組換え食品の危険性やそれを取り巻く社会状況について、科学ジャーナリストが実際に取材した事実に基づき書いた本。
遺伝子組換え食品と農薬の関係、狂牛病などについても言及している。ジャーナリストが書いているので、とても分かりやすい。
「あなたが世界を変える日―12歳の少女が環境サミットで語った伝説のスピーチ 」
(学陽書房・2003年)
著:セヴァン カリス=スズキ 訳:ナマケモノ倶楽部
1992年6月にブラジル、リオ・デ・ジャネイロで開催された「環境と開発に関する国連会議(環境サミット)」で、
そこに集まった世界の指導者たちを前に、
12歳のセヴァン・スズキさんが語った「リオの伝説のスピーチ」(この言葉で検索するとYouTubeで動画が見れます)を絵本にしたもの。
子どもと一緒に大人に読んでもらいたい。
6分程度のスピーチに多くの人の心に訴えるメッセージが詰まっている。
「もったいない」
(マガジンハウス・2005年)
編:プラネット・リンク
2004年にノーベル平和賞を受賞した、ケニア共和国環境副大臣のワンガリ・マータイさんが日本を訪れたさいにみつけた
「もったいない(MOTTAINAI)」という言葉を、再認識してもらえるように作られた本
(注:ワンガリ・マータイさんが書いた本ではないが、「はじめに」にワンガリ・マータイさんの言葉がある)。
小学校低学年から読める内容で、尚且つ英文訳が付いているうえ、出典もしっかりしていて、お勧め。
この本の売り上げの一部は、ワンガリ・マータイさんの「グリーンベルト運動」に寄付される。
「戦争をやめさせ環境破壊をくいとめる新しい社会のつくり方―エコとピースのオルタナティブ」
(合同出版 ・2005年)
著:田中優
私たち一人一人が、何を考えどういう行動をとれば、戦争をやめさせて、環境破壊を止めることができるか!ということについて、
一つ一つその理由と今の社会の仕組み・現状を説明し、次の一歩を踏み出す方法を教えてくれる本。
ミスチルの桜井さんがなぜ「ap bank」を始めたのかもこれを読めば分かる。
「成長の限界 人類の選択」
(ダイヤモンド社・2005年)
著者:ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、ヨルゲン・ランダース 訳:枝廣淳子
「成長の限界 (1972年)」、「成長を超えて(1992年)」に続き2005年に出版された、
世界の優秀な研究者が集まり「ワールド3」というコンピューターモデルを使って、
このまま人類が資源を使い人口増加と物質経済成長を続けるとどうなるかを予測した結果から、
今後人類がどのような選択をしていけばいいか、その道しるべを記した本。
とても読み応えがあるが、かなり集中しないと読めない。
そこまで読む心構えがない人には、易しく簡単に書いた本「地球のなおし方 限界を超えた環境を危機から引き戻す知恵」がお勧め。
*私はデニス・L・メドウズ博士にお会いして、この本にサインをもらいました。
「地球のなおし方 限界を超えた環境を危機から引き戻す知恵」
(ダイヤモンド社・2005年)
著者:ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、枝廣淳子
「成長の限界 人類の選択」で著者らが、一般の人に伝えたくて、易しい言葉でイラスト豊富に書いた本。坂本龍一さんも推薦している。
「日本のフェアトレード―世界を変える希望の貿易 」
(明石書店・2008年)
著:長坂 寿久
「フェアトレードってなんだろう?」というところから、日本の「フェアトレードの歴史と現状について詳しく記述してある。
フェアトレードについて詳しく知りたい人にお勧め。
【地球温暖化】
「次の百年・地球はどうなる? The next 100 years」
(飛鳥新社・1990年)
著:ジョナサン ワイナー 訳:根本 順吉
地球温暖化についての人類の認識の歴史が綴ってある本。
科学ジャーナリストが書いている。
温暖化について議論するなら読んでおいて損はないと思う。
「不都合な真実」
(ランダムハウスl講談社・2007年)
著:アル・ゴア 訳:枝廣淳子
元アメリカ副大統領のアル・ゴアさんが、その人生をかけて制作したのではないかと思われる映画「不都合な真実」の書籍版。
彼が、元アメリカ副大統領であるが故に集められたと思われる資料なども豊富で、
主に映像で訴えているので、字を読むのが嫌だという人にもお勧めの一冊。
でも、映画で見るのが一番いいと思う。映画はプレゼンの勉強にもなる。
「あなたは、この人間の経済中心の社会にとって不都合な真実から目を背けるのですか?」と問われている気分になる。
【環境雑誌】
「オルタナ」
環境と社会貢献と「志」のビジネス情報誌。サイズはA4変形で、価格は税込み500円です。隔月の発行。
環境時事的な事柄に始まり、食材にこだわったお店の紹介、環境イベントや、企業の環境方針の取材など幅広く、
しかも深い内容を紹介してくれる雑誌。
これで紹介されているお漬け物屋さんで、糠床を購入しました。私はvol.2から購読しています。
「ソトコト」
ロハスという言葉を広めた雑誌。ソトコトを知らずにエコは語れないかも・・・。
更新日:2009年7月18日